カンヌ映画祭 2005


エミール・クストリッツァ
2005年のカンヌ映画祭の審査委員長に選ばれたのは、ボスニア・ヘルツェゴビナのエミール・クストリッツァ(EMIR KUSTURICA)。「パパは出張中」でパルムドールを受賞し、「ジプシーのとき」で監督賞を受賞した、カンヌ映画祭と縁の深い監督です。

審査委員は、フランスからはブノワ・ジャコ監督が選出。そして、女性監督の草分けとして知られ、フランス映画とも縁の深いベルギーのアニエス・ヴァルダ監督が選ばれました。

そのほか、トニ・モルソン(作家/アメリカ)、ナンディタ・ダス(女優/インド)、サルマ・ハエック(女優/メキシコ)、ジョン・ウー(監督/中国)、ファティ・アキン(監督/ドイツ)、ハビエル・バルデム(俳優/スペイン)ら、総勢8名。


今年のコンペティション部門出品作品
LEMMING
ドミニク・モル監督/フランス
出演:ローラン・リュカ、シャルロットゲンズブール、シャーロット・ランプリング他

「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監督による人間ドラマ。オープニング作品として上映された。

隠された記憶
ミヒャエル・ハネケ監督/フランス
出演:ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ他

「ピアニスト」で審査員特別賞を受賞したミヒャエル・ハネケ監督によるスリラー。

PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR
アルノー・ラリュー、ジャン・マリー・ラリュー監督/フランス
出演:サビーヌ・アゼマ、ダニエル・オートゥイユ他

「運命のつくり方」などのラリュー兄弟の作品。新進気鋭の若手監督がカンヌ映画祭に初見参。

ある子供
ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ監督/ベルギー
出演:ジェレミー・レニエ、デボラ・フランソワ他

「ロゼッタ」でパルム・ドールを受賞したダルデンヌ兄弟による作品。

マンダレイ
 ラ−ス・フォン・トリアー監督/デンマーク
ラストデイズ
 ガス・ヴァン・サント監督/アメリカ
アメリカ、家族のいる風景
 ヴィム・ヴェンダース監督/ドイツ
ヒストリー・オブ・バイオレンス
 デヴィッド・クロネンバーグ監督/カナダ
ブロークン・フラワーズ
 ジム・ジャームッシュ監督/アメリカ
FREE ZONE
 アモス・ギタイ監督/イスラエル
13歳の夏に僕は生まれた
 マルコ・トゥリオ・ジョルダ−ナ監督/イタリア
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
 トミ−・リ−・ジョーンズ監督/アメリカ
バッシング
 小林政弘監督/日本
SHANGHAI DREAMS
 ワン・シャオシュアイ監督/中国
THE BEST OF OUR TIMES
 ホウ・シャオシェン監督/台湾
シン・シティ
 ロバート・ロドリゲス&フランク・ミラー監督/アメリカ
秘密のかけら
 アトム・エゴヤン監督/カナダ
エレクション
 ジョニ−・ト−監督/香港
KILOMETRE ZERO
 ヒナー・サレーム監督/イラク
BATALLA EN EL CIELO
 カルロス・レイガダス監督/メキシコ



セシル・ド・フランス
カンヌ映画祭のセレモニーの司会に選ばれたのは、セシル・ド・フランス。「スパニッシュ・アパートメント」でセザール賞有望若手女優賞を獲得し、昨年は「80デイズ」でジャッキー・チェンと共演して国際的デビューを果たし、最近では、新人に贈られるロミー・シュナイダー賞も受賞するなど、今、のりにのっている若手女優のひとりです。


特別招待作品として選ばれたフランス映画は3本でした(合作は除く)。

JOYEUX NOEL
クリスチャン・カリオン監督の「戦場のアリア」。ダイアン・クルーガーギョーム・カネが夫婦で出演しています。そして、フランスの名優ミシェル・ピコリが監督をつとめた「C'est pas tout a fait la vie dont j'avais reve」。ベルトラン・ボネロ監督の「CINDY」。


また、2003年に「スイミングプール」でパルムドールにノミネートされたフランソワ・オゾン監督が、今年は、コンペティション部門ではなくある視点部門に選定されています。

フランソワ・オゾン
オゾン監督の作品は「ぼくを葬る」。メルヴィル・プポーやジャンヌ・モローらが出演しています。そのほかの「ある視点部門」に選ばれた作品では、「テレーズ」などで知られるフランス映画の名匠アラン・カヴァリエ監督のドキュメンタリー「Le Filmeur」、ピエール・ジョリヴェ監督の「ZIM AND CO.」。


並行週間として開催される「批評家週間」には、フランス在住でグルジア出身の巨匠オタール・イオセリアーニ監督が招待されることになりました。

オタール・イオセリアーニ
イオセリアーニ監督は「月曜日に乾杯!」でベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞、「群盗、第七章」ではベネチア映画祭で審査員特別賞を受賞しています。カンヌ映画祭では、1968年に旧ソビエト圏から初めて「批評家週間」に選ばれたものの、結局、当時の国際状況から、カンヌに来ることはできなかったのだそう。


2005年5月11日、第58回カンヌ映画祭が開幕しました。12日間の開催中、コンペティション部門では21部門が出品され、最高賞にはパルムドールが授与されます。


今年の審査員の面々です。一番右にいるのが審査委員長のエミール・クストリッツァ監督。一番左は、アニエス・ヴァルダ監督、その隣にいるのが、ブノワ・ジャコ監督です。


オープニング上映に選ばれた、ドミニク・モル監督の「Lemming」に出演している俳優たち。左から、ローラン・リュカシャルロット・ゲンズブールシャーロット・ランプリング


オープニングセレモニーには、フランスが生んだ大スター・カトリーヌ・ドヌーヴや、元ミスワールドでインド女優のアイシュワリヤ・ライも駆けつけました。



カトリーヌ・ドヌーヴ。大女優の貫禄

レティシア・カスタとアイシュワリヤ・ライ

セレモニーの司会。セシル・ド・フランス



ジュリエット・ビノシュダニエル・オートゥイユ。「隠された記憶」に出演

ジャン・レノ。「Flyboys」で共演したジェニファー・デッカーと



キャロル・ブーケ。ある視点部門の「NORDESTE」に出演

ソフィー・マルソー。「WHERE THE TRUTH LIES」を見に

ジャンヌ・モロー。ある視点部門の「ぼくを葬る」に出演



アンドレ・デュソリエシャーロット・ランプリング。「Lemming」で共演しているふたり

フランソワ・オゾン監督とジャンヌ・モロー。「ぼくを葬る」はある視点部門に選ばれている



サビーヌ・アゼマ。ラリュー兄弟の「PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR」に出演

ジュリー・デルピー。ジム・ジャームッシュ監督の「ブロークン・フラワーズ」に出演



特別招待作品「戦場のアリア」。ギョーム・カネダイアン・クルーガー

セルジ・ロペス。「PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR」に出演



エマニュエル・ベアール。今年はピンクのかわいらしい衣装で登場

サビーヌ・アゼマアミラ・カサール。「PEINDRE OU FAIRE L'AMOUR」で共演



音楽界の大御所・シャルル・アズナヴール

パルムドールを受賞したのはダルデンヌ兄弟の「ある子供」


2005年5月21日、第58回カンヌ映画祭の授賞式が行われました。コンペティション部門の最高賞パルムドールは、ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ兄弟の「ある子供」。1999年の「ロゼッタ」でのパルムドール受賞に続き二度目。


第28回カンヌ映画祭 受賞結果

■ パルムドール(最高賞)
ある子供
 ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ監督/ベルギー

■ グランプリ
ブロークン・フラワーズ
 ジム・ジャームッシュ監督/アメリカ

■ 監督賞
ミヒャエル・ハネケ監督
 「隠された記憶」/フランス

■ 男優賞
トミー・リー・ジョーンズ
 「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」/アメリカ

■ 女優賞
ハンナ・ラズロ
 「FREE ZONE」/イスラエル

■ 脚本賞
ギジェルモ・アリアガ
 「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」/アメリカ

■ 審査員賞
SHANGHAI DREAMS
 ワン・シャオシュアイ監督/中国

■ 新人監督賞
Moi, toi et les autres
 ミランダ・ジュライ監督/アメリカ

La terre abandonnee
 ビムクティ・ジャヤスンダラ監督/スリランカ




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