1970年代 ポスト・ヌーヴェル・ヴァーグ

ヌーヴェル・ヴァーグの監督たちが1970年代も旺盛に作品を撮り続ける一方で、新しい映画監督たちも頭角をあらわしてきました。ヌーヴェル・ヴァーグの影響を引き継ぎながら、より現代性に富む作品で、“ポスト・ヌーヴェル・ヴァーグ”と呼ばれています。

1970年代のフランス映画を代表する傑作といわれるのが、ジャン・ユスターシュの「ママと娼婦」。43歳で急逝し、寡作だったものの、「わるい仲間」「サンタクロースの眼は青い」「ぼくの小さな恋人たち」など、実験的な作品をのこしています。同時に、繊細な色彩や光の明暗を表現する、独特の感性と技術を兼ね備えた、天才的な映画作家でした。

▼ ジャン・ユスターシュ監督作品
ママと娼婦
ママと娼婦
わるい仲間
サンタクロースの眼は青い

わるい仲間+サンタクロースの眼は青い、他2篇
ぼくの小さな恋人たち
ぼくの小さな恋人たち

16歳のとき撮った短編が絶賛されたのが、フィリップ・ガレル。ガレルは、伝説的なロックグループ「ヴェルヴェッド・アンダーグラウンド」の歌姫ニコと恋におち、彼女を主演に、実験的な作品を撮り続けました。ニコと別れたあとも、「秘密の子供」「ギターはもう聞こえない」など、愛や孤独をストイックに描き続け、私的な独自の世界を確立しました。

▼ フィリップ・ガレル監督作品
内なる傷痕
内なる傷痕
秘密の子供
秘密の子供
愛の誕生
愛の誕生

ゴダールやトリュフォーよりも年上のモーリス・ピアラは、「裸の少年期」で遅い長編監督デビューを果たします。日常的な世界をテーマにした作品を撮る一方で、「悪魔の陽の下に」では、聖職者と悪魔の葛藤を神秘的に描き、カンヌ映画祭のパルム・ドールを受賞しました。

デビュー作「頭の中の指」がトリュフォーに絶賛されたのは、ジャック・ドワイヨン。少年の視点で描いた「小さな赤いビー玉」で、世間に知られるようになります。心のひだを見逃さないきめ細やかな感受性で、独自の人間ドラマを作り上げました。。1990年代には、「ポネット」が大ヒットしています。

▼ ジャック・ドワイヨン監督作品
小さな赤いビー玉
小さな赤いビー玉
ラ・ピラート
ラ・ピラート
ポネット
ポネット




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